2019/05/09

【大好きなアニメ】四畳半神話大系

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最近『夜は短し歩けよ乙女』を見ました。久しぶりに『四畳半神話大系』をもう一度見たくなり見返したのですが、やっぱり面白い!!!最初に見たのは随分と前ですが、今頃感想なんて書いてみます。

※以下、思いっきりネタバレを含みます。閲覧にはご注意下さい。

※動画は『夜は短し歩けよ乙女』のCM

四畳半神話大系 2010年

個人的評価:★★★★★

【あらすじ】
京都大学の3回生である主人公の「私」。大学入学当初に夢見ていた黒髪の乙女との薔薇色のキャンパスライフなどは夢のまた夢。サークルにも馴染めず、悪友に振り回される日々。もしも1回生のあの時、別のサークル、別の選択をしていたならば・・・!

最終話まで見て欲しいアニメ

『四畳半神話大系』は小説が原作のアニメです。
見始めたころはタイムリープ(人生のやり直し?)をしているお話かと思いきや、見進めていくとパラレルワールド(並行世界・異世界)のお話だと分かります。

独特な世界観やイラスト・台詞回しや早口が好みに合わない方もいるかもしれませんが、もし抵抗がないならばぜひ最後まで見て欲しい作品です。

序盤は選ぶサークルや選択は違えども毎度同じように悪友と出会い、占い師の老婆にぼったくられ、似たような不毛な日々を過ごすため、見ていて少し飽きるかもしれません。
けれど、見続ける程に面白くなり、徐々に散りばめられた伏線も回収していきます。途中までは不可思議かもしれませんが、最終話まで見れば本当にスッキリとしますよ。

個性豊かな登場人物

登場人物たちは主人公も含め、とても個性豊か。

しゃくれた顎が特徴的な大学8回生の樋口さん、美人だが酒乱の歯科衛生士 羽貫さん、主人公が好意を抱いているクールな黒髪乙女 明石さん、映画サークル部長でラブドール愛好家の城ケ崎さんなどなど。

その中でも私のお気に入りは何と言っても主人公の悪友である小津君!
おおよそ人間には見えない邪悪な風貌をしています。作中では妖怪と表現されていますが、実は悪魔かはたまた疫病神か何かなのでは??と私は個人的に思いながら、ストーリーと合わせて小津君の正体を楽しみに見ていました。

第10話(最終話の1話前)

最終話の1話前、例のごとく大学一回生に戻った主人公ですが、サークルにも入らずに自室の四畳半に引きこもるという今までにない選択をします。
そして四畳半の世界に閉じ込められてしまうことになります。四畳半を出たはずが、出た先にも四畳半が果てしなく続く。

そんな四畳半世界で主人公が複数の四畳半を渡り歩くことで今までタイムリープと思われたものがパラレルワールドであったことが分かります。

第11話(最終話)小津君の正体

ここにきてやっと、当初から気になっていた小津君の正体が暴かれることになります!
何と何と、小津君は一途に恋をする普通の青年だったのです。

邪悪だった風貌も最終話では見るからに変わり、さらには、声色までもが全く違う印象。これは演じている役者さんの技量に驚かされました。

そのくらい小津君の印象は最初と最後で180度変わってしまったのです。
かといってまったくの別人というわけではなくて、小津君らしさが損なわれずに印象が変わったというところが本当にすごい。

見終わっての感想

結局、主人公である「私」はどのサークルを選んでも、はたまた選ばなくても、薔薇色とまではいかなくともそれなりに充実したキャンパスライフをおくっていたのです。
何より、小津君は悪魔でも疫病神でも何でもなく、一緒にバカをやってくれる主人公の良き友だったということが一番の驚きでした。

邪悪な風貌をした小津君は、日常に不満を抱いていた主人公が勝手に作り上げたものだったのですね。
最終話で小津君の風貌が普通の青年になり、 逆に主人公が以前の小津君のように邪悪な風貌になったことがそれを表しているのではないでしょうか。

思い返してみれば、『僕なりの愛です』なんていう小津君の不気味とも思える言葉も、今となれば、ただの友人に対する親愛の言葉に思えてきて笑えます。

あの時ああしていれば、なんてことは誰しも一度は考えることだと思います。
今までの人生に全く後悔のない人なんてきっといないはずでしょうから。

けれども、要は感じ方次第ということなのですよね?
(以前、スーサイドショップを見た時も同じように感じたことを思い出しました。)

見始めた頃には想像もつかなかった目から鱗のラストでしたが、最後まで見てこそ大好きな作品になりました。

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